難治性胆道がん ペプチドワクチン新薬が承認

難治性胆道がんの治療に新薬「WT1ペプチドワクチン」の使用が、承認された。

標準治療に上乗せした臨床試験として、さらに、「中間評価の実施」が条件となっているが、高度医療として承認されたことで、胆道がん治療に新しい選択肢が増えた。

未承認の抗がん剤新薬「WT1ペプチドワクチン」を用いた新治療法は、継続審議扱いだったが、難治性胆道がんは既存の治療方法が少ないために事前評価が支持された。

新薬承認は、国立がん研究センター中央病院が申請した「切除不能・再発胆道がんを対象としたゲムシタビン +シスプラチン(CDDP)+WT1ペプチドワクチン併用化学免疫療法とゲムシタビン +CDDP治療の第1/2相試験(高度医療は第2相パートについて申請)」に基づく、治験であるため、今後の効果効能と副作用に関する中間評価が注目される。

厚生労働省 高度医療評価会議が24日に条件付きで承認した。

カフェインが皮膚がんリスク低減

米国のハーバード大学医学部が、皮膚がんの基底細胞がんのリスクが低下させる食品として、カフェインを含んでいるコーヒー、紅茶やコーラ、チョコレートが有効であることを確認した。

皮膚がんには扁平上皮がん、メラノーマ(悪性黒色腫)などがあるが、最も発生頻度が高いのが基底細胞がん である。基底細胞がんは、頭や顔に発生することが多く、リンパ節や内臓に転移する可能性は低いものの、多くの患者が”ほくろ”と勘違いしてしまい、皮膚だけでなく筋肉や骨などの深い組織へと浸潤してしまう。

皮膚がんに対するカフェインの抗がん効果は、動物実験で扁平上皮がんの発症を予防することが示唆されてきた。

今回の実験では、米国の医療従事者を対象とした2つの研究のデータを使い、カフェイン摂取と皮膚がんリスクとの関係を検討したのだ。対象者のうち、基底細胞がんを発症したのは2万2,786人、扁平上皮がんが1,953人、メラノーマが741人だった。その結果、カフェインを取る量が増えるほど基底細胞がんのリスクが減ることが確認できたのだ。

カフェイン摂取量で5つに分けたうちの最もがんリスクが高いグループは、最も低いグループに比べて女性で18%、男性で13%の違いがあった。

カフェイン入りコーヒー摂取が月1杯未満の人たちと比べ、 1日3杯以上飲む人たちの基底細胞がんリスクは女性が21%減、男性が10%減。この抗がん効果は、コーヒーだけでなく紅茶、コーラ、チョコレートからのカフェイン摂取でも同様の効果がある。当然ながら、カフェインレスコーヒーには効果は無い。また、カフェインの抗がん効果は、扁平上皮がんやメラノーマに対しては、関連性が確認されなかった。

研究成果は、米医学誌「Cancer Research」へ発表された。